『わたしに還る、ゼロの扉』

― はじまり ―

なにか新しいことを始めようとするとき、

心の中でそっと、ささやく声が聞こえることがあります。

「失敗したらどうしよう」

「後悔するかもしれない」

「やっぱり、やめておいたほうがいいかも…」

それは、まるで恋をする前の心の声に、どこか似ています。

「きっと、わたしなんて相手にされない」

「もし傷ついたら、立ち直れないかも」

そして、いつのまにか

“はじめない”という選択が、安心に見えてしまうこともあります。

でも、心配や不安は、

それ自体が悪いわけではありません。

本当は、不安って

“今のわたし”が「未来にちゃんと備えよう」としてくれている、

優しいサインなのです。

ただ…

それに気づかず、ずっと「不安」と一緒に居続けてしまうと、

気がつけば、わたしの背中は小さくすぼんで、

世界のすみっこにしゃがみこんでしまっていることがあります。

ゼロの視点で見てみましょう。

「失敗するかも」

「傷つくかも」

「どうせ…」

その思考は、

未来を“防ぐ”ために生まれたように見えて、

実は、未来を“止めてしまう”こともあるのです。

不安は、対処すれば“備え”になる。

でも、持ち続ければ“足かせ”になる。

その違いを、

わたしはようやく、少しずつ学んでいる気がします。

あなたの中にも、

「うまくいかないんでしょ」

「どうせ無理だよ」

そんな声があるかもしれません。

でもそれは、

本当のあなたの声じゃない。

**それは、『思いぐせ』**なのです。

ゼロに還って、

未来をまっさらな白紙として見つめなおしたとき。

あなたには、

自分の力で人生を描きなおす力があることに、

きっと気づけるはずです。

【今日の問いかけ】

今、あなたが「どうせ…」と思っていることはなんですか?

その思いは、本当に“今のあなた”の声でしょうか?

【そっと、扉の向こうへ】

未来は、まだ誰にも決まっていません。

だからこそ、「どんなふうに描くか」は、いつもあなた次第。

心配なとき、怖くなったとき、

ひとりでは難しいと感じるなら、

どうぞそっと声をかけてください。

カウンセリングでは、

あなたの不安にやさしく耳を傾けながら、

ほんとうのあなたの声を一緒に見つけていきます。

未来は、わたしが描いていい。

それに気づいた瞬間から、もう一歩ははじまっています。

次回から、

『わたしに還る、ゼロの扉』を7回シリーズでお届けします!