『ゼロの扉』

とても嬉しいことがあって、心がふわっと高く跳ね上がる。
その高揚感のあとで、ふとした寂しさがやってくることってありませんか?
あるいは、悲しみに沈んで、
もう何も見えない…と思ったとき、
かすかに「でもこのままではいたくない」と思うことも。
私たちの心は、
“プラス”にも“マイナス”にも、揺れながら生きています。

ときに極端に振り切れて、
喜びや期待にのぼせてしまったり、
逆に不安や絶望にのみこまれそうになったり。
でも、どちらにしても…
行き過ぎると、ちょっと苦しくなる。
高く上がったあとには、落ちる怖さがやってくるし、
深く沈んだままでは、呼吸がしづらくなる。
だから私は最近、こう思うようになりました。
どちらにも振りきらない場所。
その“まんなか”に戻ることこそ、わたしにとっての自由かもしれないって。
それが、わたしの言う「ゼロの視点」です。
ゼロとは、“なにもない”のではなくー
ジャッジがない場所。
良い/悪い、成功/失敗、正解/不正解…
そういった「二極」から、そっと離れて見つめる目線。
嬉しい日も、落ち込む日もあっていい。
それが、「わたし」なのだから。
また、“まんなか”に戻ればいい。
感情は流れていくもの。
わたしは、その流れをただ見ている存在。
そんな風に思えたとき、
不思議と、呼吸が深くなるような気がします。
【今日の問いかけ】
最近、あなたの心は「どちら側」に振れていましたか?
そこから、ほんの少し“まんなか”に戻ってみたら、
何が見えると思いますか?
【そっと、扉の向こうへ】
ゼロの視点は、
あなたの中にある“静けさ”とつながる道でもあります。
浮かれすぎず、沈みすぎず。
誰かに合わせすぎず、自分を責めすぎず。
ただ、今の自分をそのまま感じてみること。
カウンセリングは、そんな「まんなかに戻る」感覚を取り戻す場所です。
今日も揺れてしまったな…
そんなときは、自分を責めるよりも、
「まんなかに戻る」を選んでみてくださいね。